家族経営の会社って敬遠されがちですよね。
私は、少しだけ家族経営のお店と会社で働いていたことがありますが、一般の会社とは少し違うと感じることはいろいろありました。
ただ、悪いことばかりではありません。相性が合えば働きやすい部分もあると思いますよ。
家族経営の会社ってどう?
私が働いていたお店は、社長の息子が店長をしています。
家族経営なので、みんな交代でお店に出ていて、社長の奥さんも店長の奥さんも、時には社長の妹や社長の姪もお店に出ました。
私が働いていたとき、店長はもう40代でしたが、社長の妹からしたら店長は甥っ子なので、仕事中でも店長を「○○ちゃ~ん、この前注文したやつ、どうなったの?」とききます。
店長なのに叔母さんから子供扱いをされているので、正直やりづらくないかなといつも思っていました。
働いていると、そのうち親族の中のことも少しずつわかってきます。
たとえば、社長の奥さんと店長の奥さんは嫁姑の関係なのですが、このふたりが同時にお店に出ることはありません。
また、店長のお子さんが祖母である社長の奥さんにそっくりなのですが、店長の奥さんはお客さんから「子供さん、おばあちゃん(社長の奥さん)にそっくりだね」と言われると顔がくもりました。
嫁姑の間はあまり良くないのでしょう。
また、店長と社長の姪御さんはイトコ同士ということになりますが、店長は気の強い社長の姪御さん(社長から見たイトコ)がちょっと苦手なようだ、とか、社長の奥さんは小姑にあたる社長の妹とは仲がいいとか…。
親族ならではの好き嫌いなどは多少あったようですが、仕事にそれを持ち込み過ぎることはなかったので、私自身はさほど働きづらさを感じていたわけではありません。
また、私はパートで店番をしていただけなので、特に不満を感じたこともありませんでした。
ただ、実際に正社員やそれに近い形で家族経営の会社に入るとメリットやデメリットを感じることもあるのです。
家族経営の会社に就職するメリット
私は家族経営の会社で働いていたこともあります。
その会社では、社長は会社で働き、社長の奥さんは自宅で会社の仕事をしていました。
従業員のなかに社長の親族は一人もいなかったので、普段はあまり家族経営であることを意識することはありませんでした。
ただ、一緒に働いている人がほとんど親族同士だといろいろありますよね。
まずは、家族経営の会社で働くメリットについてお話ししましょう。
雰囲気が家庭的
会社やその経営者家族と相性が合えば、とても居心地よく働くことができます。
経営者や社長に気に入られると、あなたも家族の一員のように扱ってくれることがあるからです。
また、「今日はヒマだからもう上がろうか」と言ってみんなで帰ったり、経営者の奥さんが毎日お昼ご飯を作ってくれたりすることもあります。
私が家族経営の会社で働いていたとき、社長の自宅へ行って社長の奥さんの仕事を手伝うことが何度かありました。
なので、私が会社を辞めることになったとき、社長の奥さんは涙を流して「次の会社もいいところだといいね」と言ってくれました。
そういう雰囲気が嫌いじゃなかったり、肌に合ったりすれば、とても居心地の良い職場になりますよ。
待遇が良い場合もある
家族経営の場合、経営者に気に入られると破格の好待遇を得られるという話をよく聞きます。
出世や待遇に関することが、経営者の気持ち次第で決まる場合は、気に入られたらチャンスです。
家族経営はやめたほうがいい?
とはいえ、家族経営の会社に就職するのをためらうのは、そこにデメリットもいくつかあるからです。
待遇に納得いかないことがある
家族経営の場合、税金対策として納得いかないお金の流し方をすることがあります。
実際は働いていない親族を「役員」として役員報酬を渡したり、親族の私用車を会社の車として登録したり。
私が働いていた会社でも似たようなことがありました。
私は実際に給料や経費を計算していたので、見たくなかったけど見えてしまったのです。
また、親族のほうが自分より多く給料をもらっていることもあります。
その親族が自分よりたくさん働いているなら納得できますが、そうではない場合はちょっと納得いきませんよね。
労基法が守られない
家族経営の会社で「みんなでいっしょに頑張ろう」という気持ちが強いと、就業時間を超えて仕事をすることが多くなります。
仕事というより、「家族の共同作業」みたいになると、帰りたくても帰れないこともあり、なかなかつらいです。
愚痴をこぼしづらい
まわりが親族だと、仕事や待遇に不満を感じても誰にも言いづらくなります。
血がつながっていないのが「嫁」の立場の人だとしても、やはり言いづらいですよね。
何かあったときに同僚と愚痴を言い合って憂さを晴らすのは難しいですよ。
いざこざに巻き込まれることがある
親族だからこそ遠慮なく喧嘩をしたり言い合ったりすることがあります。
もめたときは普通の会社より遠慮がなく、聞いているだけでもストレスになるでしょう。
自分だけ仲間外れになることも
「ここからは親族だけの話です」というように、自分だけ外されることもあります。
親族だけの会議が開かれたりしてハッキリと外されたり、「なんとなく外されてるな」という雰囲気を感じたり。
お昼休みや休憩時間に、あなたの知らない内輪の話で盛り上がるのも地味につらかったりします。
まわりが親族で、あなただけがそうではない場合、待遇や仕事内容などの面で違いが生じる場合があります。
あなただけつらい仕事だったり、あなただけ良くない待遇だったり。
そうなると、普通の会社よりもよりつらく感じることになるでしょう。
さいごにー家族経営ってどう?就職はやめたほうがいい?社員は奴隷ってホント?
家族経営でも、規模や従業員のなかの親族の割合などは会社によって違います。
経営者も従業員も全員親族の会社と、親族が少数の会社では雰囲気が違うので、一概に家族経営の会社が良くないとは言えません。
実際に働いてみると、意外と働きやすい良い会社かもしれませんよ。
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